大食い番組について
令和元年の初日にテレビ東京系では大食い番組を放送していました。
さすが、安定のテレビ東京ですね。
個人的には、食べ物を無駄にしたり、おもちゃにするような番組は嫌いなのですが、テレビ東京系の大食い番組だけはなぜか許せてしまいます。
なぜ、テレビ東京だけ許せるのか?
なぜか……と自分なりに考えてみました。
結果、食べ物に対するリスペクトを唯一感じるからではないかという結論に達しました。
他局の番組は短い制限時間の間にいくつ食べられるかというスピードを問うものが多いように思います。
そのような勝負形式だと、食べ物を崩して、無理やり口に詰め込むというような早食いテクニックが重視されます。
見た目にも汚いだけでなく、まったく美味しそうに見えないし、料理してくれた人に対する感謝の気持ちがまるで感じられません。
食べ物を扱っているのに美味しそうに見えないのもどうかと思いますし、食べ物に対する冒涜ではないかと思います。
一時期、フードファイターとかいう人たちが人気でしたが、私はそのブームが嫌いでした(その人たち自身が嫌いだったわけではありません。念のため)。
確かフードファイターブームは真似して死んだ学生がいて終わったはず。
長年育てられてきた優良コンテンツ
テレビ東京系の大食い番組は、長年大事にされてきたコンテンツであるせいか、そのあたり配慮されているように思います。
出場者たちが、なによりも食べるのが大好きな人たちであり、美味しそうに食べているように見えるのです。
制限時間も30分くらいの長めに設定されていて、汚らしい食べ方をしている人も見られません。
もしかしたら、テレビに映らない予選では短時間の早食いが行われているのかもしれませんが、本選を見ている限りは見られないです。
会場になる店もチェーン店より、個人の店が多く、出場者が美味しそうにたくさん食べるから宣伝にもなっているように見えます。
出場者も長年続くコンテンツだけに多士済々のキャラクターがいて、しかも、それぞれキャラが立っており、背景にあるドラマも含めて面白く思います。
無駄なテロップを出さず、画面が騒がしくないのもいいですね。
TVチャンピオンという番組は審査も公正です。
昔、子ども料理対決という企画がありました。
このとき、出演者のひとりに大人の料理人顔負けのテクニックを持つ小学生がいました。
魚を三枚に下ろすことができ、見事な舟盛料理を作りました。
しかし、優勝したのは彼ではありませんでした。
なぜなら、子ども料理対決の主旨は大人には思いつかないような自由な発想の料理を作ることであり、彼の料理は大人の料理人なら作れるものだったからです。
見ていてなるほどと思いました。
これからもテレビ東京系だけは、この調子で大食い番組を続けてほしいですね。
余談。おすすめの漫画
大食いに関するおすすめの漫画があります。
故土山しげる氏が「喰いしん坊」という漫画を残しています。
大食いをスポーツと捉えていて、勝つためには直前まで胃を拡張しておく必要があるなど、少しフードファイター寄りに描かれている漫画です。
しかし、作中、汚い食べ方は邪道と断じていて、なかなか示唆に富んだ漫画です。
続編の「大食い甲子園」が尻切れトンボに終わったのが残念ですが、大食い番組が好きな方には楽しめると思います。
ぜひ、ご一読ください。
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