藤崎竜が銀英伝の漫画を描いていて驚いた→ある程度読んだので感想など…

漫画・アニメ

田中芳樹氏原作の普及の名作「銀河英雄伝説」。

スペース・オペラなどと呼ばれ、数多くのクリエイターに影響を与えた作品です。

この通称「銀英伝」の漫画といえば、道原かつみ氏の描くバージョンだけだと思って、長く続刊を待っていました。

しかし、いつまで経っても続きが出ないなと思っていたら、いつの間にか「封神演義」などで知られる漫画家の藤崎竜氏がヤングジャンプ誌で描いていたので驚きました。

道原かつみ版は一時休業となり、そのかわりに原作者が新しい漫画家を探したとかいう話で、原作ファンだったという藤崎竜氏が選ばれたとか。

すでにコミックスが出ていましたので、早速、買って読んでみました。

「封神演義」で実績があるとはいえ、藤崎竜氏は銀英伝向きというイメージがなかったので、不安半分でした。

しかし、読んでみるとなかなか面白かったです。

特にメカニックデザインがいいなと。

道原版はキャラクターデザインはすばらしいのですが、メカニックデザインに少し不満を持っていました。

しかし、この藤崎版はメカニックデザインをアニメ版からなぞっているそうで、造形が美しいなと思いました。

戦術なども独自の解釈で丁寧に描かれていて、ストーリー展開も面白いと思いました。

当然のことではありますが、原作をよく読み込んで描かれているなと。

しかし、最大の問題はキャラクターデザインですかね。

ラインハルトやヤンをはじめ、かなり好みがわかれると思いました。

私にはキルヒアイスが苦労人のおっさんにしか見えませんでした。

妙にヤンが幼く見えたし、フレデリカは落ち着いた女性というより、アイドル的な女の子だし……

ラインハルトにコミカルなところがあったり、ビッテンフェルトはなんか病人のような感じだし、アッテンボローに至っては……

まあ、すべては好みだとは思うのですが、アニメ版や道原版に慣れている方には少し厳しいかもしれません。

ただ、この作品を漫画化にするに当たって、最大の問題は、最後までちゃんと描けるかということでしょう。

もともと、原作が緻密な設定で書かれている作品だけに、下手に漫画家独自のオリジナリティを加えると後に話の辻褄が合わなくなることも考えられます。

無事、完走できるか、藤崎竜氏の力量に期待したいですね。

2019年追記・アニメもリメイクされる

その後、銀英伝はアニメまでもリメイクされて放送されました。

残念ながら、テレビシリーズはほんの触り部分で終わってしまい、続きは映画で……という形になっていますが、衰えない人気はさすがだと思いました。

ただ、リメイク版のアニメは正直、前のバージョンに比べると物足りなかったです。

キャラクターデザインは好みの差だとしても、話をかなり端折っていて丁寧な作りを感じなかったこと、声優陣の演技が前に比べると少し劣るようにも感じました。

特にフォーク准将という銀英伝で1,2を争う嫌われ者キャラがイマイチでした。

彼が憎たらしい口だけの行動をして、ビュコック提督にやり込められてヒステリーを起こすところを楽しみにしていたのですが、憎たらしさもヒステリーを起こすところもさらりと流されたように思いました。

ちなみに藤崎版漫画のフォーク准将は、外見こそ、今までのイメージとだいぶ違いますが、憎たらしさやヒステリーを起こして倒れるところはうまく書かれていたように思いました。

しかし、キルヒアイスがアンスバッハに殺されるところの描写は道原版に少し及ばないように思いました。

なお、好き勝手に書かせていただきましたが、あくまで、個人的な感想ですのであしからず。

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