いじめられた側が仕返しをすると悪者にされる。理不尽な話だ。

書評・その他

東須磨小学校の教師間いじめについて

神戸市須磨区にある東須磨小学校における教師間のいじめについて様々な情報が出てきています。

当事者でなくても見ているだけで怒りが込み上げてくる内容です。

器物破損、傷害、強要、パワハラ、嫌がらせ……加害者たちは教師以前に人間以下の存在と思いたくなりますね。

この事件について、俳優の梅沢富美男氏は「男ならやりかえせ」と発言したようです。

そういえば、ドラえもんでのび太くんが父親からそんなことを言われているシーンを見たことがあります。

しかし、これは昭和の時代の古い発想だと思います。

子供と大人という違いはあるものの、多人数でひとりをいじめている構図は同じです。

それも絶対的に弱い立場の者をいじめています。

相手がやりかえさないものだから馬鹿は余計にエスカレートします。

「こいつ相手なら何をやってもいい」という心理が働くのですね。

このとき、誰か強い立場の者が助けてくれるならなんとかなりますが、東須磨小学校では「よくも校長に言ったな」と余計にいじめられる結果になりました。

中途半端にやりかえすと余計にやられるのです。

しかも、こういう相手は自分がやりたい放題のクセにやりかえされると、人一倍、被害者面をします。

身を守るための暴力であっても、喧嘩両成敗となってしまいます。

これでは、やられている側は納得がいきません。

そもそも、やりかえそうにも相手が多人数だからなかなか難しいのが現状です。

相手からのいじめをやめさせようとしたら、それこそ刃物か金属バットでも持ち出して、殺すくらいの覚悟で挑まないといけません。

しかし、そこまでやると捕まるのはいじめられていた側になり、下手をするといじめられていた側が悪いかのようにメディアに書かれます。

加害者であるはずの教師が被害者となり、保護者のひとりが「殺された先生はいい人だった」とでも言えば、いつの間にか立場が逆転してしまいます。

相手を殺すことで一時的にはすっきりするかもしれませんが、これでは割に合いません。

家族や親族が人殺しの一族として扱われるかもしれません。

子供がいれば「お前の父ちゃん人殺し」などといじめられるかもしれません。

いじめられる側が何もできないのは、こういう理不尽なことがあるからです。

今回の被害者が鬱病になり休職に追い込まれたのは気の毒ですが、よく今までキレずに耐えたものだとも思います。

やりかえしたいと思ったこともあったでしょうが、耐えて被害届を出したのは正解だと思います。

あとは警察と法律が裁いてくれます。

おそらく、罰金刑か執行猶予付きの判決に終わるでしょうが、相手の社会的地位を奪えます。

民事訴訟で器物破損の被害額や休むことによって損害を受けた分について、慰謝料を取ることもできるのではないでしょうか?

逆恨みを買って仕返しを受けないかどうかだけは注意しないといけませんが、ネット社会だけにもしかしたらいじめた側が精神的に追い詰められることもあるのではないでしょうか。

勇気を持って裁判に挑んでほしいですね。

2021.12.4追記、弥富市の中3刺殺事件も同じ構図か?

愛知県弥富市で中3の生徒が同級生を刺殺する事件が起こりました。

被害者の生徒は野球部に所属していて、明るくリーダーシップもあったタイプだったそうです。

一方、加害者の生徒はおとなしいタイプだったとか。

加害者の供述を見ているかぎり、何かと加害者からからかわれていた様子が伺えました。

給食のときにわざと箸を渡してもらえなかったとか。

被害者が生徒会長に立候補した際、嫌だと言ったのに無理矢理推薦人にされ、全校生徒の前で被害者生徒をほめる文書を読まされたようです。

箸を渡してもらえなかったというのは些細なことかもしれません。

それだけで相手を殺すなんて信じられないという人もいるでしょう。

ですが、おそらく実態は違います。

何百、何千と同じようなことを、この結果的に加害者となった生徒はされていたのです。

被害者側から見れば、ひとつひとつは小さなことで歯牙にもかけていなかったのかもしれません。

しかし、やられている側から見れば、恨みが積もりに積もっていくわけです。

もしかすると、クラスの中心的存在だった被害者が加害者をからかっているのを見て、真似をして同じようなことをしている連中がいたかもしれません。

いや、間違いなくいたでしょう。

生徒会長立候補の際に推薦人にされたエピソードなどおぞましさしか感じません。

要は加害者生徒がおとなしく、言いなりになりやすいのを利用して押し付けたという構図でしょう。

被害者生徒から見れば、加害者生徒は都合よく利用できる便利な存在だったのでしょう。

被害者は調子に乗りすぎたのです。

殺されたのは気の毒ですが、しかし、こうなると今まで被害者だった側が加害者として扱われてしまうわけで、理不尽な話ではないかと思います。

せめて助けてくれるクラスメイトや友人でもいれば、救いがあって踏み止まれたのかもしれませんが、そのあたりは報道されないのでわかりません。

とはいえ、相手がクラスの中心的存在だったというのなら、そのような存在はいなかったのではないですかね。

ちなみにクラスの人気者的存在が、実は裏ではいじめっこということは、経験上よくあります。

教師はそのあたりを見抜いているのか、気づいても知らぬふりをしているのかはわかりませんが、人気者的存在が注意されているのを見たことがありません。

この事件でも学校側はいじめはなかったと証言しているようですし。

これから先もこのような事件はまた起こるのではないでしょうか。

マスコミは報道する際、もっと裏側まで報道してほしいですね。

加害者側に同情してしまうケースは多々あると思います。

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